FAQ よくある質問

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犬の性格を考えて家を建てる|新潟の犬と暮らす家

 犬との暮らしの中で、犬の生態について知ることはとても大切です。犬との暮らしが長い飼い主はよく知っていることかもしれませんが、ここでは、犬を飼って間もない家族や、これから犬と新しく暮らし始めたいと思っている方に向けて、住まいにおける犬の生態や行動学的な知識を少し解説していきます。


〇犬の生態について
 現在、多くの犬は人とともに一緒に暮らしていますが、もともと持っている野生の本能や習性が犬の中に残っているものです。犬の行動の原因を知り、日常生活における問題を解消するためにも犬の本能や習性を正しく理解することは大切です。


1.群れを守る意識が強い
 犬はもともと群れで行動する動物です。人間の家族の一員となった場合、見慣れない人に吠えたり、まわりで飼っている動物を攻撃をしようとするなどの行動が、自分の群れを守ろうとする本能からきています。犬と人との関係が深まり、犬にも人にもオキシトシンというホルモンが分泌され、絆が形成されることがわかっています。犬の絆を介して家族の一員になると考えられています。


2.大きさも性格も様々
 犬種は非公認のものも含めるとおおよそ700〜800種類あるといわれています。ちなみに猫は約50種類程度。これは、人が必要とした多様な用途に合わせて、ある能力に秀でた犬どうしを交配させ、様々な犬種を作り出したからであるといわれています。犬種のルーツを把握し、その特性を理解することが何よりも大切です。

〇犬の体の機能
 犬は嗅覚の動物と言われるほど、優れた嗅覚を持っています。その能力は人の100万倍といわれています。一方、犬の視力は人よりも劣っており、色を識別する能力に欠けています。ただし、夜に狩りをしていた名残で暗がりの中ではわずかな光であって、ものを見ることができます。また、聴覚は人の約4倍です。音の大きさを聞き取る能力は約6倍です。音の方向を聞き分ける能力にも優れており、32方向までの音を区別できます。

 味覚は、表面にある味を感じる部分の数が人よりも少ないため、かなり劣ります。識別できる味は、甘味、塩味、酸味、苦味の4種類のみです。
脚力は、犬種によって全く異なります。最も早い犬種はグレーハウンドで、時速60〜70キロメートルで走るといわれています。遅いチワワやダックスフンドなどでも時速25キロメートルで走ることができます。
肉球は地面からの衝撃を吸収し、足の骨や関節を守っています。また、肉球は熱が伝わりにくい作りとなっており、地面の熱さや冷たさから見守る役目を果たしています。
 
〇犬の感情表現
犬は鳴き声の他に、しぐさや表情など、全身を使ったボディーランゲージで自分の意思や感情を訴えています。犬の体の動きや表情を観察することで、犬の気持ちを理解することにつながります。
尻尾を大きく振るのは、相手への好意やおだやかな服従を表しています。犬の嬉しい、楽しい時の意思表示となります。また姿勢を低くし、相手から目線をそらし、相手に媚びるような表情をするときや腹を見せることは服従をしていることを表しています。逆に、前歯をむき出しにし、体を前傾姿勢に、耳も前で倒れるような状況は、怒りの意思表示です。尻尾を足の間に巻き込み体を震わせているときは、恐怖を感じています。


〇犬の問題行動について

留守番時の問題行動
 犬は猫と違って、留守番が苦手です。犬は基本的に群れて暮らす動物なので、飼い主のそばにいると落ち着きますが、飼い主が出かけることによって、問題行動を起こすことがあります。例えば震え、唾液の分泌、落ち着きがなくなる、遠吠えをする、吠える、食欲がなくなるといった症状が出ることがあります。不安によって引き起こされる代償行動として、ドア、床、窓、カーテンなどかんだり、引っ張ったりもします。
→出かける前に十分に遊び、日常的に短時間の留守番に慣れさせておくことで、大人しく持てるように信頼関係を築いておきましょう。また、留守の間でもストレスなく遊べるように、寝床とトイレトレーをおいても十分な広さが確保できるサイズのスペースを用意しておきましょう。そもそも、犬は飼い主と離れることが1番のストレスなので、1日15時間以上家を空ける人は、犬と暮らすことは望ましくありません。どうしても長時間留守にする場合は犬が慣れ親しんでいる人であれば預けることが可能です。


室内での破壊行為や不適切な場所での排泄
→ 犬の行動範囲を制限することが重要です。多くの飼い主はハウスなどを用いて犬の行動範囲を制限しています。季節や飼い主の生活様式に合わせて、昼寝場所、ハウスとは別に用意した事例などがあります。それは、多くの飼い主にとって、犬を自宅で自由にさせてあげたいという飼い主心なのですが、見かけを変えることによって、かえって無駄に広い行動範囲でテリトリーを守ろうとする犬は、重労働となり、狭くしたほうが落ち着く場合もあります。

犬の老後問題
 犬も歳をとります。人間と同じように歳をとると足腰が弱くなり、介護が必要になります。老犬の介護について考えておく必要があります。犬は5〜7倍の速さで年齢を重ねると言われています。特に子犬期は、12〜17倍の速さで成長すると言われています。犬の平均寿命は小型、中型犬が15歳程度、大型犬が10歳程度(人間の年齢で言うと75歳程度)です。
→老化が始まる、耳が遠くなる、目が悪くなる、毛の艶や量が減るといった、身体的な特徴が現れます。寒さや暑さが辛くなり、体力が衰え、散歩にも行きたがらなくなります。加齢によって病気にかかりやすくなるので、老犬の場合は健康診断は年に2回受けさせると良いでしょう。また老化に気づいたら、消化の良いフードに切り替え、寝床をより快適な場所にして身体的な負担を減らしてあげることにしましょう。

犬が食べてはいけない食べものと植物
 犬は雑食性が高く、様々なものに興味を持ちます。しかし、自分の体に害のあるものを完全に判別できるわけではありません。飼い主は、特に犬にとって食べてはいけない食べ物と危険な植物について把握しておきましょう。


〇犬にとって危険な食べ物
1.ネギ類(長ネギ、玉ねぎ、ニラなど)
含まれている成分により体内の赤血球が破壊され、下痢、嘔吐、血尿、貧血になります。微量のエキスでも危険です。シチューなどの料理に入っていることが多いので要注意です。

2.茄子類(ナス、じゃがいも、トマトなど)
加熱した実の部分を少量摂取する程度ならば大きな問題はありませんが、葉、芽の部分に含まれるあるアルカロイドが下痢や嘔吐を引き起こします。青いトマトにも注意です。


3.加工肉類(ハム、ソーセージ、ベーコン)
食品添加物や塩分を多く含んでおり、腎臓病や高血圧の原因になります。カロリーが非常に高く、肥満になりやすいです。与える場合は犬用の加工肉製品にするとよいしょう。

4.イカ、タコ、エビ、貝類
消化不良、下痢、嘔吐の原因になります。生食の場合はビタミンB1欠乏症を引き起こすこともあります。塩分を多く含むので、加熱、非加熱にかかわらず、与えないよう方が良いです。

5.カカオ類(チョコレート、ココア)
カカオの成分が毒素として働き、不整脈、痙攣などを引き起こします。少量でも小型犬等によっては死に至るので絶対に与えてはなりません。

6、香辛料(胡椒、唐辛子、わさびなど)
下痢、胃腸障害、感覚麻痺などを引き起こし、内臓に大きな負担をかけます。少量でも与えてはなりません。

7.アルコール類(ビール、ワインなど)
少量でも命に関わります。


〇犬にとって危険な植物
 猫ほどではないですが、犬も観葉植物や道端の草や花を食べます。しかし、食用、観賞用として栽培される品種や、散歩の際に見かける野草や野花には犬にとって危険なものがあるため用心する必要があります。
1.観葉植物(アイビー、ポトス、モンステラなど)
2.花(朝顔、チューリップ、ユリなど)
3.野草(ワラビ、ヤツデ、ヒイラギなど

〇犬の正しいしつけ方
 犬の問題行動はほとんどがしつけで解決できます。特に幼い頃から気をつけてしつけを行っていきましょう。また、人と仲良く暮らすにはしつけが欠かせません。かわいいからといって甘やかすと、言うことを聞かないようになってしまい、信頼関係に影響を及ぼすことがあります。

〇しつけのコツ
1、褒め方
 犬は褒められることが大好きなので、飼い主に褒められることを期待するようになります。飼い主の言うことを聞いたときや、何かができた時はたくさん褒めてあげると良いでしょう。褒め言葉をかけながらおやつなどを与えてご褒美をすると良いでしょう。

2.叱り方
 叱り方は非常に難しいため、細心の注意を払って行いましょう。悪いことをしたからといって、犬を過度に叱ると飼い主との信頼関係が損なわれ、問題行動が悪化することもあります。

3.散歩のしつけ方
 すワクチン接種が終了してから外に出て、さまざまな人、動物に触れさせましょう。たくさんの人や動物と接しておくと友好的な性格になります。それがないと神経質で臆病な性格になってしまうこともあります。外に出て、他の犬と会わせたり、通りすがりの人に触れさせるのも有効です。

4.トイレのしつけ方
トイレのしつけは、子犬が家に来た日から始めます。まずはクレートを用意し、クレートから犬を出してトイレで排泄させる習慣をつけさせることが大切です。はじめのうちはトイレを一時的に、トイレから出られないようにして排泄させると良いでしょう。ここはトイレだと思えるまではトイレを同じ場所にすることが良いでしょう。

上記で述べてきた犬の生態は、ごく一部になります。犬種によっても様々な性格や特徴があり、それぞれに見合った生活や暮らしをしていくことが求められます。犬のために間取りの工夫やハウスやゲージの設置、リードなどの道具など暮らしの場面を想定しながら、知識や経験を増やすことで、飼い主と犬との快適な暮らしが実現できるのではないかと思います。

 前回は、犬との暮らしの環境整備の話といえます。そして、今回は犬の性格の話でした。これはまさに「犬」を、そのまま「子供」に置き換えることができます。まるでひとりの子供を育てるかのように、子供の成長に苦労は絶えませんが、犬も最初はしつけがうまくいかず、問題行動を起こして大変です。ただ、苦楽をともにしながら、やがて、成長し、年を重ねていくのです。家族の幸せを願う私たちの気持ちは犬であっても同じです。家族の幸せのためによりよりことは何かをこれからも考えて過ごしていきましょう。