衣服を調節し、夏季にはクールビズにより室温28度、冬季にはウォームビズにより室温17度が推奨されています。
湿度
夏季の高湿環境は、蒸し暑さで不快感を高めるだけではなく、高湿性真菌やダニなどの増殖を起こしやすくなります。一方で冬季の低湿環境においては、呼吸器の粘膜を乾燥させ、気道の細菌感染予防作用を弱めます。また低温低湿環境において、インフルエンザウィルスの生存時間が伸び、インフルエンザに罹患しやすい状況になります。またアトピー性皮膚炎や気管支ぜん息などのアレルギー疾患については、低湿条件が症状を悪化させます。こうした環境と疾病との関係からも季節による適切な湿度管理が必要です。
換気状態、風量
建物、住宅の窓は、サッシが普通となり、扉、ドアも気密性が高くなっています。部屋の換気は、窓やドアの開口部、そして換気扇や換気口により行われます。しかし、外部からの騒音対策や冷暖房効率を上げる目的もあり、建物の開口部を閉めている場合が多く見られます。2003年に改正になった建築基準法では、ホルムアルデヒド発散する建材を使用しない場合でも、家具等からの発散があるため、原則として新築されるすべての建築物に換気扇などの機械換気設備を義務付けています。
室内環境において、風量は、換気設備の性能であり、時間当たりの給気、または排気の量を意味します。24時間の換気システムの設置を義務付けても、それが充分に作動しなければ問題です。
換気システムには、機械給、排気設備の場合、空気の汚れを防ぐためにフィルターが用いられています。冷暖房装置にもフィルターがありますが、室内外の空気汚染によってフィルターは汚れ、目づまりを起こし風量が減少します。こうした換気装置の風量を測定し、装置を点検することが大切です。フィルターなどの機能不全によって、換気が不十分になっていることが、住宅でしばしば発生しています
2.住まい方
シックハウス症状へのリスクを上げるようなライフスタイル、住まい方を改めましょう。
敷物を敷く場合は、敷き詰めず、まめに掃除をしてダニやほこりを取り除く。
現在の住まいは、ベッド、床はフローリングと洋式化されています。一方で暖房には従来からの開放型のヒーターを使用している場合も見られます。従来の木造住宅は気密性が低く自然換気により換気回数は多かったのですが、住宅の高気密化により、換気回数が確保されているか、疑問視されています。開放型ストーブの使用は必要換気量の確保が前提です。換気装置もフィルターの清掃をいないでいると、目づまりを起こし、それが換気に有効となっていない場合もあります。定期的にフィルター、換気装置を点検することが大切です。
洋式化された室内空間、そして電気掃除機によって表面的に室内は清潔そうですが、タンスの後面、畳の下、押し入れなどは不衛生になりがちです。また年間を通じて温熱的に快適な室内環境が保たれていますとダニ、微生物にとても繁殖しやすい温室となり、定期的な清掃で、衛生的な室内環境の確保が大切です。
3.ライフスタイルとその改善
ライフスタイルと関わるシックスハウス症候群の要素として、主に、喫煙、飲酒、睡眠、スト