お盆休み

弊社も明日からお盆休みに入ります。

今年は例年のようにどこかに遊びに行ったりする方はあまり多くないと思いますが家族との時間を長くいっしょに過ごせる貴重な機会かと思います。

家にいてもお子様と一緒にできることとして自分の箸を自作するなどの工作はいかがでしょうか?

ホームセンターに無垢材丸棒というものが数百円で売っていますのでそれをカッターナイフで削ります。

形ができた後はオリーブオイルや亜麻仁油などを塗り込んで完成です。

自分で作った箸でみんなで食べるご飯はまた違った楽しさがあると思います。

私も家族との時間を大切にしまた来週から仕事に復帰したいと思います。

セルロースファイバー

弊社仕様の一つである内断熱が、セルロースファイバーです。

 

原材料が新聞紙で作られている断熱材です。

 

海外などではポピュラーな材料ですが、日本では拘りのあるハウスビルダーしか採用していない現状です。

 

そのセルロースファイバーの良さを感じられる季節になってきました。

 

暑い時期のセルロースファイバー充填済の室内涼しさを実感した人は一応に驚かれます。

 

エアコンもつけなくても建物に入るだけで涼しいということは、家の概念にはなかったと思います。

 

建物の躯体性能だけで涼しいという理由は湿度を調整する機能である調湿効果にあるからです。

 

皆さまもイメージしてください、新潟の夏は湿気が高く、ベタベタして不快指数が高いです。

 

しかし北海道や軽井沢は同じような高温であっても、夏は涼しいです。

 

それは湿度が低くカラッとしているので、それだけで涼しく快適に感じられます。

 

いいものはどんどん市場に出回ってもらいたいです。

 

住まい手に多くのメリットがあるセルロースファイバーを家づくりに使って欲しいものです。

 

台風に強い注文住宅とは?

はじめに

 ここ数年、台風は、毎年のようにわが国に襲来し、きわめて大きな災害をもたらしています災害の激甚化といわれていますが、その中でも台風の脅威は、川の増水、氾濫、土砂崩れ、交通網の断絶、農作物への被害、家屋の倒壊など多岐にわたり、その被害は、社会、地域のインフラを機能不全にすることのみならず、個人の財産や生命まで危険にさらしています。特に、最も被害が多いのが、私たちが住んでいる床上浸水、床下浸水、損壊、半壊、全壊です。

それでは過去の台風被害をみましょう。

 下の表は、日本に大きな被害を与えた台風の例として、昭和に死者・行方不明者数が1,000人を超えたものと、平成になってから死者・行方不明者数が40人を超えたものを取り上げたものです。この表から、9月に来襲した台風が大きな被害をもたらしていることがわかります。これは、9月は8月に次いで上陸数、接近数が多いうえに、この頃には日本列島付近に秋雨前線があり、台風の東側をまわって前線に流れ込む湿った空気が前線の活動を活発化させて大雨を降らせる場合があることも関係しています。

台風名又は台風番号

人的

住家

上陸・最接近年月日

死者
(人)

行方
不明者
(人)

負傷者
(人)

全壊・
流失
(棟)

半壊
(棟)

一部損壊
(棟)

床上浸水
(棟)

床下浸水
(棟)

室戸台風

2,702

334

14,994

92,740

401,157

1934921

枕崎台風

2,473

1,283

2,452

89,839

273,888

1945917

カスリーン台風

1,077

853

1,547

9,298

384,743

1947915

洞爺丸台風
(昭和29年台風15号)

1,361

400

1,601

8,396

21,771

177,375

17,569

85,964

1954926

狩野川台風
(昭和33年台風22号)

888

381

1,138

2,118

2,175

12,450

132,227

389,488

1958926

伊勢湾台風
(昭和34年台風15号)

4,697

401

38,921

40,838

113,052

680,075

157,858

205,753

1959926

平成2年台風19

40

131

16,541

18,183

1990919

平成3年台風19

62

1,499

170,447

22,965

1991927

平成5年台風13

48

396

336

1,448

不詳

3,770

不詳

199393

平成16年台風18

43

3

1,399

144

1,506

63,343

1,328

19,758

200497

平成16年台風23

95

3

721

907

7,929

12,514

13,341

41,006

20041020

平成23年台風12

82

16

113

379

3,159

470

5,500

16,594

201193

平成25年台風26

40

3

130

86

61

947

1,884

4,258

20131016

 

(理科年表消防白書による)   

上陸数が多い都道府県

順位

都道府県

上陸数

1

鹿児島県

41

2

高知県

26

3

和歌山県

24

4

静岡県

21

5

長崎県

17

※統計期間:1951年~2019年第29号まで。

(出典:気象庁ホームページ「台風の発生、接近、上陸、経路」

また、上陸県をみると比較的に西日本に集中していますが、近年の傾向を見ても、台風による記録的な被害は、西日本に限らず、全国各地で、年々増加しています

それではまず、台風の強さと建物の関係を考えていきましょう。


台風の強さ
ニュースで、「平均風速」や「最大瞬間風速」という言葉を耳にすると思います。この「平均風速」とは、10分間の平均、「最大瞬間風速」は 3秒間の平均値である瞬間風速の最大値で、この値と被害の関係は表1のようになります。なお、平均風速に対して瞬間風速は 1.5倍3倍程度になります。

【表1 風の強さと建物被害】

風の強さ
(予報用語)

平均風速
(m/s)

瞬間風速
(m/s)

建物の被害

やや強い風

10以上
15未満

20

樋(とい)が揺れ始める

強い風

15以上
20未満

屋根瓦・屋根葺材がはがれるものがある
雨戸やシャッターが揺れる

30

非常に強い風

20以上
25未満

屋根瓦・屋根葺材が飛散するものがある
固定されていないプレハブ小屋が移動、転倒する

25以上
30未満

40

固定の不十分な金属屋根の葺材がめくれる
養生の不十分な仮設足場が崩落する

猛烈な風

30以上
35未満

50

35以上
40未満

外装材が広範囲にわたって飛散し、下地材が露出す
るものがある

40以上

60

住家で倒壊するものがある
鉄骨構造物で変形するものがある

※気象庁ホームぺージより引用
建物を建てる時の基準となる建築基準法では、過去の台風の記録に基づいて構造計算で用いる風速(基準風速)が 30m/s~46m/s の範囲で決められています。表1と見比べると、建築基準法では、瞬間風速で 40m/s~60m/s の猛烈な風を想定していることになります。これを地震対策でいう「耐震性能」と同じく、風対策でいう「耐風性能」という評価基準になります耐風性能は、1,2という2つのランクがあり耐風性能1はこの建築基準法レベルにあたります。耐風性能2は、その1.2倍の耐力を持つ基準です。竜巻のような異次元の強風は別として、風速50m、60mの風でも、建物そのものが飛ばされることはないようなレベルとなっています。

屋根や外壁が飛ぶ力の原理
台風によって強い風が吹くと家には、図2のように、大きく分けて 3つの力がかかります。

     【図2 台風によって建物にかかる力】


① 屋根を持ち上げる力 ② 軒先を持ち上げる力 ③ 建物に横から(水平方向に)かかる力

 主に、屋根が飛ぶ原因となる力は①と②で、外壁が飛んだり損傷する原因となる力は③となります。そして、飛散物によって窓ガラスが割れてしまうと、室内に風が吹き込み、この風が室内から屋根を持ち上げようとするため、屋根が飛んでしまう可能性が上がります。窓ガラスが割れない場合であっても、図2の〇で囲んだ軒と桁(梁)の留め付け部分には屋根を持ち上げようとする力がかかります。

それでは、これらを参考にしながら、住宅の風水害の事例を検証していきましょう。


浸水被害

床からの浸水

・半地下や地下室が設けられた居室の浸水

前面道路より階段12段ほど下がった玄関などの浸水

・バリーアフリーの観点から、基礎を低くしている(ベタ基礎)住宅の浸水

※基礎とは建物の土台となる鉄筋コンクリートなどことで建物と地面のつなぎの部分を指します。

床下換気口からの浸水

バルコニーからの浸水

浸水原因

床からの浸水による事例は人為的に低地を作っていることが原因です。半地下や地下室は都心部に多く、狭小敷地で居住空間を少しでも確保するために作ったものであり、前面道路よりも低い玄関はデザイン性を重視したからです。バリーアフリーとはいえ、昨今の水害で老人ホームや介護施設で大きな被害が出ているのは、このフラットの設計は、の侵入を容易にしてしまうという欠点を浮き彫りにしています。床下換気口は、床にこもる湿気対策のため、建物の基礎部分にうがたれるもので、雨が降ると水が溜まりやすく、雨水が入りやすくなります。またバルコニーは、普段、鉢植えや荷物などを置いたり、排水口の詰まりによって室内に浸水が起こります。

浸水対策

 設計上で、デザイン性を重視しすぎず、浸水に備えた強い設計になるように施工主と

バルコニーの排水口は、ゴミなどが溜まり、詰まりやすいため、こまめな掃除といったメンテナンスを行うましょう。床下換気口には、換気口をふさぐための止水カバーをつけることもできますしかし、これを常時つけておくと、湿気がたまり、白アリの発生など悪影響を及ぼします。最近では最初から床下換気口がない基礎と土台の間に樹脂製や金属製の基礎パッキンを敷きこむ基礎パッキン工法がありますそれですと床下の換気が可能になります


ガラス被害

強風によって飛来物が窓を破壊

雨桶が壊れ外壁や窓から雨漏り

ガラス被害の原因

平均風速20m/s以上になると、看板の落下や屋根瓦、屋根葺材が飛ぶなど被害が出始めます。強い台風では飛来物で窓ガラスが割れる危険性が高くなります。ガラス破片でケガをしたり、雨が吹き込んで腐食やカビが発生し高額な修理費が必要になることもあります。また割れた窓ガラスから暴風が室内へ一気に流れ込み、家の屋根が吹き上がってしまうという被害もあります

また雨桶は、配管を接手と金具で簡単に固定しているだけで強い力が加わるとすぐに破損します。そうなると窓ガラスや外壁に雨水がかかり汚損の原因になります。

ガラス対策

窓ガラスを守るためシャッターや雨戸を取り付けることがよいです寝室やリビングなどに計画されがちな大きなサッシにはシャッターつけます。吹き抜けなどの高い位置の大きなサッシには、電動シャッターという方法もありますまた近年、ハウスメーカーのデザイン重視の建築が増えて、シャッターの採用率が非常に少なくなってきましたが、あらためて積極的なシャッターの計画を再考しなければならないです。大型の台風が来て、飛散物でガラスが割れる被害が多く発生すると、サッシ業者にはガラス交換の依頼が殺到しなかなか修理できるまでに時間がかかります。割れたガラス窓を段ボールやテープで塞ぐ手もありますが、冬場は寒さに凍え、夏場は暑さや虫の襲来に悩まされます。そこでシャッターがつかない形状の窓や小さな窓ガラスなら、ガラスに飛散防止フィルムを貼ったり、「網入りガラス」や「防犯ガラス」を取り付けるとよいですたとえ飛散物がぶつかり、ガラスが割れてしまっても原型は留めていますので、修理までに時間がかかっても何とかしのげます。ただ「網入りガラス」や「防犯ガラス」は強度が高いわけではなく、強風で固いものがと飛んでくれば、割れてしまいます。そこでごく小さな窓を除き、すべての窓に雨戸をつけることが、最善策です。


屋根被害

屋根から雨漏り

・片流れ屋根(屋根が一方向だけ傾いている屋根)から雨漏り

・陸屋根(ほとんど勾配がなく、平たい形状)から雨漏り

屋根瓦が吹き飛ばされる

屋根被害の原因1、雨漏り

屋根の形状によって、片流れ屋根と陸屋根は比較的雨漏りのリスクが高いといわれています。片流れ屋根は、雨が一方向に流れることから、雨桶への負担が大きくなり、軒がないほうの外壁が劣化しやすい傾向があります。

太陽光発電パネルを設置しやすいことでも人気で、それがかえって雨漏りの引き起こす原因にもなりえます

陸屋根は見た目のシンプルさや屋上が使えることから人気が集まっていますが、傾斜がない分、水が長期間滞留しやすく、傷みやすいというデメリットがあります。また屋根に天窓をつけることも、屋根の一部に穴を開けて設置することになるので部材の劣化するスピードが早くなります。

屋根被害の原因2、飛ばされる

屋根が飛ばされる理由として、築基準法や、メーカーが保証している基準の風速を超える想定外の風を除

き、屋根の下地材を受けている垂木という部材が建物に十分に緊結されていなかったり、正しい施工基準に基づいた屋根材の施工がなされていないことがありますまた元々屋根の下地材(野地板)が腐朽していて釘の保持力が低下しているということもあります築年数の古い一戸建て住宅で損傷しやすいのが屋根です。屋根が強風で吹き飛ばされ、損傷部分をブルーシートで覆っている光景を何度もテレビで見たことがあると思います。そのため「屋根瓦=風害に弱い」というイメージが強いかもしれません。瓦はきちんと固定してないと強風で飛びやすく、吹き飛ばされると周辺の建物を傷つける2次被害も発生します。

屋根対策 1、雨漏り

屋根の上は、目が届きづらい場所なので、排水口が詰まって雨漏りするケースも非常に多いです。様々な屋根がある中で、寄棟屋根、切妻屋根は、雨漏りのリスクが低い構造をしています。寄棟屋根は頂点から4方向に傾斜する屋根です。様々な建物に対応できる形状となっています。また切妻屋根は、その形状の関係上、室内の構造が三角になります。古くからある屋根の形状で、伊勢神宮や出雲大社などの建物の屋根もこの形状で作られています。いずれも傾斜が幾方向にあり、雨が分散して流れるため、雨漏りしにくい構造になっています。

屋根対策 2、屋根が飛ばされないために
屋根が強風でも飛ばされないためには、垂木をしっかりと建物の構造体に緊結し、下地材が腐らないように計画し、正しい施工手順で屋根を葺くことで実現していきます屋根材どんな屋根材でも、その屋根材に合った正しい施工をしていれば、そう簡単に被害にあうことはありません。ただ、職人さんの経験不足からくる施工知識の乏しさ手抜きなど施工にあたる職人さんの技量がとわれます 

  また屋根の下地材の状態は外から見えないことが厄介です。仮に相当傷んでいても、屋根の上をよく歩いて見ない限り、下地材の腐朽を疑うことは難しいです。しかしながら下地材が腐朽していると、たとえ正しい施工で屋根材が葺かれていても、釘やビスの保持力がなくなり台風などの強風で屋根材が飛ばされてしまうのです。屋根の下地材が腐朽してしまう理由には、直接的な雨漏りによる腐朽通気不足による結露からくる腐朽という2つ原因があります。

直接的な雨漏りによる下地の腐朽を防ぐ方法
屋根の大きな役割である防水については、屋根の仕上材と防水紙の2つが担ってます。屋根材の裏にもし雨水が回り込んでも、下地の上に貼ってある防水が最後の砦となって雨漏りを防ぎます。ですから、「防水紙」が非常に重要な役割を担っているのです。雨水がこの防水紙を突破し下地材に到達すると、雨漏りしてしまうだけでなく急速に腐り始め、屋根の仕上げ材の固定も弱くなり台風で被害を受けてしまうことになります。屋根の勾配や工法によって性能とコストのバランスをよく考えて最適解の防水紙を選択したいものです。

通気不足による結露からくる腐朽を防ぐ方法
屋根の裏側(下側)には小屋裏と呼ばれる空間があります。通常デッドスペースになっていて、普段目にすることがない空間ですが、建物で一番高い部分の空間なので、常に温度が高く湿度も高い空間です。季節によって結露し下地材を腐らせますので、十分通気させることで結露を防ぐ必要があります。建物完成後、数ヶ月で結露により下地材が腐ってしまった例は多々あります。この対策は、建物の設計・施工の問題ですので、設計の段階でしっかりと計画することが大大切です。

構造金物
屋根の仕上材だけでなく、屋根の下地材飛ばされてしまいます。強風時には、屋根面に非常に強い風圧がかかりますので、その力に耐えうる構造でなければなりません。屋根の下地材を留めている垂木という部材がありますが、この垂木が建物としっかり緊結されていることが必要です。緊結には、通常「ひねり金物」や「くら金物」、最近では「タルキック」等という金物が使われます。構造金物の中では非常に地味な金物ですが、しっかりとした施工管理が必要です。

近年では、耐風性能が高い留め付け方の瓦などの屋根葺き材など開発されており、これらの商品を使うことで風によって家が損傷することを防ぐことが可能です。また95年の阪神大震災を機に2001年にガイドライン工法を策定され、それ以降に固定された瓦屋根であれば、安心です。瓦自体は耐久性に優れ、断熱性も高い屋根材なので、瓦全般を避ける必要はありません。


外壁被害

、庇のない家の雨漏り、外壁が劣化

※軒とは建物の外壁よりも外側に張り出している屋根の部分、庇は窓や玄関の上などに設けられる小型の屋根。

強風で外壁が壊れた

ブロック塀が風に飛ばされる

外壁被害の原因

最近、ハウスメーカーでは軒のまったくない、箱型の一戸建てや軒があるものの短いものが増えました。そのスマートな外見からデザイン面で人気があります。しかし軒のない住宅雨漏りや外壁の劣化が起こりやすくなります。また軒がないと直接、太陽光を浴びるため、いわゆる紫外線によって外壁の塗膜を傷つけます。塗膜は汚れや水をはじくバリアのようなもので、傷つけば、外壁の色があせて汚れ、風雨による損害を受けやすくなります。

また、風によって建物に横から力がかかると建物が傾きます。そうすると、外壁も同じように傾こうとするのですが、外壁が変形しにくいもの(例えば、モルタル塗り)や変形に追従できても外壁の留め付け方が十分でないと外壁が損傷するため、そこから雨漏りしたり、場合によっては、その隙間から風が吹き込むことで外壁が飛んで行ってしまいます

さらに、住宅の周囲のフェンスや塀も、風の被害を受けることがあります。特に危ないのが、1つの重量10キロほどのあるブロックを積み重ねた塀です。ブロック塀は中に鉄筋を入れたり、「控え壁」と呼ばれる支えをつけたりして、倒れにくくする工夫がされるようになっています。しかし、古い塀にはそのような措置が施されておらず、ブロックの間をモルタルで固めて積み上げただけのものが大半です。実際に大阪で近年、ブロック塀が倒れて小学生がなくなる事故が起きています。

外壁対策
建物の寿命を延ばすには建物に内部に雨水を侵入させないことが最優先です。外壁をなるべく雨に濡らさないようにすることが重要です。雨の多い日本で外壁をまったく濡らさないようにすることは不可能ですが、濡れる場所を減らすための工夫はできます。昔の日本家屋には必ずあった軒や庇をつければいいのです。軒や庇があっても濡れますが、日常レベルの小雨などでは建物全体が濡れにくくなります。

また、建物の傾き(変形)からくる外壁の損傷を防ぐには、横からの力に強い家=耐風性能・耐震性能が高い家を設計すれば抑えられます。なお、ニュースで台風によって倒壊した住宅は、これらの多くは築年数が古く、上記の耐風性能(=耐震性能)が低いことが原因の場合が大半です。


木造住宅は風水害に弱いのか

一戸建ての構造を大きく分けると、建材に木材を用いた木造住宅、柱や梁などに鉄骨を用いた鉄骨住宅、柱や梁、床、壁が鉄筋とコンクリートで構成されている鉄筋コンクリート造(RC造)住宅の3種類になります。河川が氾濫すると、決まって古い一戸建ての住宅が倒壊したり、濁流にながされたりする映像がニュースで流れます。致命的な被害を受けた住宅のほとんどは木造住宅です。木造住宅の構造は水に弱く、雨漏りなどが原因で内部が腐食することがあり、基礎や柱がもろくなり、家全体が倒壊したり、河川の越流で流されることもあります。

鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅でも、風水害の被害がないわけではありません。それぞれ風水害に遭いづらく、強い建物を選んだり、メンテナンスを心掛けることが被害を受けるリスクを減らせます。

木造でも台風に強い家の構造とは木造住宅の強度は、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートにはやや劣る反面、吸湿性や断熱性に優れています。木造住宅には、夏季高温多湿となる日本の風土に合うというメリットもあるのです。また、木造であっても上述したポイントをおさえた住宅構造であれば、木造であっても台風に対して強さを持っています。木造であっても耐久性に優れた家は多いです。「木造だから必ず台風に弱い」と一概にはいえない部分もあります

まとめとおきましょう

台風に強い家づくり

位置

風水害

対策

浸水

人為的な低地を避ける設計

換気口/バルコニー

浸水

排水口の掃除などのメンテナンス

ガラスの破損

サッシ、雨戸の設置

屋根

雨漏り

風水害に強い屋根の形状を選ぶ

 

飛ばされる

風に強い留め付方法や屋根材を使う

外壁

雨漏り 劣化

軒や庇の設置

飛ばされる

倒れにくい支えや工夫



おわりに
 私たちの大切な財産である住まい台風で失いたくはありませんれから土地を購入して家を建てようとしているや、現在お住まい方地域のハザードマップを確認することをおすすめします。地区のサイトでハザードマップや地盤サポートマップなどを見ることができます。その土地の標高地形地質避難所の場所浸水の可能性地震時の揺れやすさ液状化の可能性土砂災害の可能性など、客観的にその土地の特性を知ことができます。毎年、他の地域で起こる災害を見て、いたずらに不安になるだけでなく、ハザードマップの活用で地域の特性を知り、日頃からの防災への意識を高め、非常食や防災用品等、準備するように心がけましょう。備えあれば憂いなし。私たち工務店台風に強い家づくりによって、皆様の安心、安全な暮らしをサポートしていきます。

参考文献
大震災・大災害に強い家づくり、家選び」井上恵子著(朝日新聞出版 2011年10月刊)
「マンガでよむ安心安全な最強住宅」早川義行監修(東京経済 2005年7月刊)
「災害に強い住宅選び」長嶋修/さくら事務所(日本経済新聞社 2020年5月刊)
HP

自然素材住宅は環境にいい

自然素材住宅が良いとよく耳にするようになりました。

 

その理由は環境と健康と良いという2つの要素があります。

 

環境は、社会のニーズでもあります。

 

すでに買い物にいけば、エコバック持参やレジ袋有料化。

 

海岸に捨てられたペットボトルが海洋生物の生態系を破壊することから水筒持参や紙パック商品の導入、ガソリンの排気ガスを減らすための水素エネルギーを使ったハイブリッド車や電気自動車など、環境への取り組みが日常的なところでも意識されるようになりました。

 

そんな中で住宅市場においては、「自然素材」を使った自然素材住宅にますます注目が集まるようになりました。

 

まず、自然素材住宅を構成する自然素材について、その種類をご覧ください。

 

自然素材の主なものは、無垢材。

 

無垢材とは製材されたままの単一材質でできており、文字通り混じり気のない材料のこと。

 

壁は漆喰や珪藻土。

 

漆喰とは消石灰、糊、スサを混ぜてつくる左官材料。

 

珪藻土とは貝殻や海藻の化石に海藻糊などを加えてつくったもの

 

ホウ酸防蟻処理剤とはシロアリと腐朽菌の防腐処理に使い、農薬系の薬剤とは違い、健康、空気環境に害なし。

 

天然オイルとは植物から生まれた天然成分の保護オイル

 

断熱材や屋根、畳。。。語れるものは多いです。

 

自然素材は、古くから日本の家で使われてきた素材です。

 

天然の丸太をそのまま切り出した無垢材、海の地積を利用する漆喰や珪藻土など、自然に由来する素材です。

 

人体に無害は勿論のこと、有毒物質を発しないため、自然と調和し、環境を汚すこともありません。

 

そういう材料、素材を厳選して住宅をつくることが自然素材住宅となります。

自然素材の家づくりと注文住宅の違いとは?

はじめに

家を建てることは「人生一度の高価な買い物」といわれています。それだけ多くのお金がかかります。さらに、どのような住宅設計を選択するかによって変わってきますが、場合によっては間取り、設備、素材、色など多く事柄決めなければなりません。それについて家族とじっくり話し合う時間必要となります当然ですが、一度決めたことを完成したあとに修正することは容易にはできせん。ほとんどの人は、この高価な買い物に対する知識や情報が足りていません。自分たちの一生を決めるといってもいい買い物を前に、もっと貪欲に知識や情報を集めましょう。そしてあなたが準備に時間をかけただけ、完成後、達成感と多幸感味わうことができるしょう


自然素材住宅は環境にいい

自然素材住宅が良いとよく耳にするようになりました。その理由は環境と健康と良いという2つの要素があります。環境は、社会ニーズでもあります。すでに買い物にいけば、エコバック持参やレジ袋有料化。海岸に捨てられたペットボトルが海洋生物の生態系を破壊することから水筒持参や紙パック商品の導入、ガソリンの排気ガスを減らすための水素エネルギーを使ったハイブリッド車や電気自動車など、環境への取り組みが日常的なところでも意識されるようになりました。 そんな中で住宅市場において、「自然素材」を使った自然素材住宅に注目が集まるようになりました

まず、自然素材住宅を構成する自然素材について、その種類をご覧ください。

<自然素材の主なもの>

  • 木材・・無垢材※製材されたままの単一材質でできており、文字通り混じり気のない材料のこと
  • 壁・・漆喰 ※消石灰、糊、スサを混ぜてつくる左官材料
       珪藻土 ※貝殻や海藻の化石に海藻糊などを加えてつくったもの
       和紙珊瑚
  • 新琉球漆喰沖縄の自然素材を原料としたもの
        薩摩中霧島壁※天然の火山灰・白洲の珪酸質成分を主成分とする
        断熱材・・羊毛、コットン、木質繊維
  • 接着剤(お米原料) ※木工用ボンドの4〜7倍もの接着力があるうえ、万が一口に入ったとしても食品が原料なので体に害をおよぼす心配なし
  • ホウ酸防蟻処理剤※シロアリと腐朽菌の防腐処理に使う。農薬系の薬剤とは違い、健康、空気環境に害なし。
  • 天然オイル※植物から生まれた天然成分の保護オイル
  • 床・・竹、
  • 屋根・・茅、ヒノキの皮
  • 畳・・天然イグサ畳

自然素材は、古くから日本の家で使われてきた素材です。天然の丸太をそのまま切り出した無垢材、海の地積を利用する漆喰や珪藻土など、自然に由来する素材です。人体に無害は勿論のこ、有毒物質を発しないため、自然と調和し、環境を汚すこともありません

日本の国土に占める森林面積の割合は、約70%にも達しています。日本の木といえば、スギヒノキマツなどは思い浮かべると思います。実は、これらの森林資源は有効に使われておらず、木材の時給率は30%程度にとどまっています。森林は適切な手入れをしなければ、荒れていき自然災害を引き起こす原因となります。本の木を使って家を建てるようになれば、山にも手が入り、森はよみがえります。緑が増えれば、温暖化の進行を防ぐことも可能です。環境保全と地域の林業を活性化することにも繋がります


健康を害する家がある

新築住宅に住み始めたら、体調がおかしくなったなど健康被害が報告されています。

以下は実際の症例です。

以下は実際

  • 化学物質によるシックハウス症候群(めまい、吐き気、疲れやすさ、鼻、のど異常など)
  • ハウスダストによるアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、
  • ヒートショックによる心筋梗塞や脳梗塞
  • 室温、湿度の温度差による体のだるさ、食欲不振、・肩こり、頭痛、イライラ、うつ病
  • 結露により異臭
  • 騒音による自律神経失調症

念願のマイホームを手に入れたのに、こんなことでは、人生が台無しです。家は住む人を元気にするはずのものが、かえって健康を害してしまっては元も子もありません。

それではどうして、このような事が起こるのでしょうか


健康被害原因とは

今の建築材のほとんどが石油から作られた接着剤を使った製品です。柱、土台、梁は木片を接着剤に貼り合わせた集成材。壁には薄い板一面に接着剤を塗って何重にも張り合わせた合板。木を小さな木片にしたり、粉末状に砕いて接着剤を固めたパーティクルボードなどの造作材が使われています。石油建材から絶え間なく出るVOC(揮発性ガス)は人の健康を蝕み、500万人といわれる人々がシックハウス症候群で苦しめられています。万一、火災が発生した場合、こういった家は全体が石油製品でできているため、多量の黒煙と猛毒ガスを発し、危険性が非常に大きいです。これらの住宅は、健康を害するおそれがあるということで、24時間換気システムを設置することが義務づけられています。

また、ずさんな施工や設計の甘さなどからも健康被害を引き起こしているケースも少なくありません。人が病気になる家は、当然、家の寿命も短いものです。日本の住宅は世界的にみても寿命が短く、日本と外国の住宅の平均寿命を比較してみると、イギリスが約77年、アメリカが約55年に対して、日本は約30年と言われています(建築白書)日本は湿気が多く、腐りやすいという風土の問題もありますが、家の腐食を引き起こす大部分は結露が原因です。結露の発生は、家の断熱性を低下させ、外気との温度差を生じさせ、カビの発生につがりますそれによって健康へ悪影響を及ぼすのです。


自然素材は健康にいい

自然素材最も代表的なものは無垢材です。土台や柱などの構造部分、床や壁などにも使用される材料です。天然の丸太をそのまま切り出した無添加、無機物、防腐剤不使用もちろん接着剤を使用していませんので、体にやさしいです。

  、貝殻や海藻の化石に海藻糊などを加えてつくった漆喰や珪藻土が使われます。調湿効果、断熱効果CO2吸収効果、建材に使われる塗料や接着剤に含まれるホルムアルデヒドなどの有機溶剤の吸収・分解といったはたらきがあ消臭性や防火性に優れています見た目にもやさしくあたたかみがあるのが特徴です。
 また、塗り壁には、和紙や珊瑚を使ったものや、コットンや麻、絹などの自然素材から生まれた壁紙などがあります。断熱材羊毛をはじめ、木質繊維やコットンなど種類もさまざまです。これまで一般的に使われることが多かったグラスウールは価格が安い反面、吸湿性が低く、結露ができやすいのが難点でした。 一方、羊毛を使った断熱材は、湿気を調整し、結露ができにくいのが最大の特徴。湿度が高いときには吸湿し、低いときには放湿して、部屋の湿度を一定に保ってくれます。

自然素材は、このように環境に影響され変化する性質を持っています。そのため、無垢の木は節がある、反りがでる、キズがつきやすかったりします。そして手入れの手間がかかることがあります。しかし手をかけた分だけ味わいや輝きが増すのも自然素材のいいところ。特別な手入れは必要なく、愛情を持って接することが、自然素材の家を長持ちさせるコツです。無垢材は年月を重ねるほど強度が増していくという特徴もあります。これら特有の個性であり、健康や心地よい暮らしのために、自然素材安全で安心な素材であることになんら変わりありません

 一方、化学合成建材は、例えば、内壁材には、石油から作られる化学製品ビニールクロス、外壁材は、サイディング、床材は、薄い板を重ね張りした合板フローリングなど。接着剤を多用した新建材です。現代の家づくりには、多く使われています。その理由は、汚れにくく、腐りにくく、品質にばらつきがなく、手入れが少なくてすむからです。しかし、前述の通り、接着剤や合成材などの有害物質によって、喘息やアトピーなどの健康への影響が懸念されています。

こんな材料を使っていていい家といえるのでしょうか。

それでは、環境と健康にいい自然材とそうでない建材特徴について確認しましょう。

それでは、環境と健康にいい自然材とそうでない建材特徴についてでみてみましょう。

伝統の建築

現代の住まい

主な業者・・工務店

主な業者・・建築家・ハウスメーカー

主な材料・・自然素材

主な材料・・化学合成建材(新建材)

無垢材・漆喰・珪藻土・竹、石、和紙・羊毛

ビニールクロス・合板・サイディング・樹脂塗装・鋼版

特徴

特徴

天然材料・材料が呼吸する

合成樹脂・材料が呼吸しない

塗装を行わない 職人技が要求される

塗装を行う 職人がいなくても施工が可能

メリット

メリット

見た目がよい 温かみがある 体にやさしい

汚れにくい、腐りにくい 品質にばらつきがない

保湿性が高い 経年変化が楽しめる

メンテナンスの手間がかかりにくい 価格が安い

デメリット

デメリット

傷ができやすい、隙間ができる

有害物質を発生させ、健康への懸念

そもそも各業者が宣伝する住宅設計にはいくつかの方法があります。その特徴について解説ししょう。


建売住宅とは

最初から間取りが決まっている規格住宅のことです。土地と建物がセットになって販売され、基本的には間取りや内装、設備の変更はできません。契約して入居までの時間が短いというメリットがあります。誰にとっても満足して暮らせるように設計されていますが、生活スタイルや家族構成は家族によって違いますので、自分たちの暮らしに合うのか十分な検討が必要です。


注文住宅とは

建築家やハウスメーカーなどに依頼してつくる家のことです。間取りや設備、内装、外観デザインなどゼロから自由に考えられます。構造、性能、素材、設備、色など決める事柄が多く、時間がかかる半面、一軒の家ができるまでの工程を踏む経験ができます。ただ、家づくりの専門的な知識が乏しいと、結果的におかしな構造になったり、健康被害を及ぼしたりするケースも報告されています。

建売住宅、注文住宅のいずれも日本の大手メーカーによるデザイン性が高く、見栄えの良さを重視した家づくりです。価格、外観、デザインなどにこだわりすぎるあまり、環境や健康に悪影響を及ぼすという残念な家が建っているのが現状です。建てるべきは「病気になりにくい」「住みやすい」「長持ちする」などという、そこに暮らす家族の健康と幸せを実現できかつ地域の環境にもやさしい家ですハウスメーカーの注宅設計の方法ではもはや適していません。そこで、ここまで述べてきたような選りすぐりの自然素材を使い、心と体を癒してくれる自然素材住宅こそが、まさに理想の家づくりなのです。


木を生かした木の家づくりの魅力とは

自然素材の中心は、木材です。その木材を生かした家とはどういうものでしょうか。イメージによっては、ログハウスのように材料のほとんど全部に木材を使った家を指すと考えている人もいます。木の家とは、木造建築の特徴である木の強さと耐久性、木目の美しさや温かさを生かした木材を使った家のことです。単にどこかに木を使うというだけではなく、骨組みに木を使い、日本の伝統的な家づくりのスタイルを取り入れた建物のことです。

木の家づくりに木材の他に欠かせないのは、職人さんたちです。例えば、大工さん、丸太や柱や板を切り出す製材業者さん、漆喰や畳などの自然素材の生産者さんなど、ほぼ手仕事によって完成します。職人さんの技が結集することによって、多様な部材の組み合わせや仕上げ方が可能なるので

今の住まいは、自然を取り込みながら暮らすことが少なくなりました。近年、自然の風や温かさを使いながらの家づくり、暮らしが見直されているのには、やっぱり、木をはじめとした自然素材が、日本の気候風土に適し、快適に暮らせることに気づいてきたからです。


木の種類にはどんなものがあるのか

木といっても、いろいろな種類があります。木の種類について木をどう選んで、どう使うかは、木の家を建てるためにとても大切なことです。れでは日本の主な木材をあげてみましょう。

ヒノキ・・日本を代表する高級木材。寺社建築、ヒノキ風呂になど代表されます。強度が高く、耐水性、耐久性、耐朽性も高い。狂いも少ないため構造材に適している。深い香りに癒されます。バランスの取れた良材です

スギ・・・まっすぐ伸びる「直ぐ」から名付けられた木材価格も手ごろでどんな場所にも使いやすい。見た目が美しく、肌触りも柔らかいので、赤ちゃんがハイハイしても大丈夫。

ケヤキ・・昔から柱、梁として家の大黒柱としてきた木。強度、耐朽性とも高く、寿命が長い。

パイン(マツ)・・世界中に多くの種類があり、日本だけでもアカマツ、クロマツ、カラマツ、エゾマツなど。北欧テイストの家で好まれる程よい軟らかさが心地よい。

クリ・・はっきりとした木目が特徴。堅く、キズが目立ちにくい。水回りに最適。

ヒバ・・精油成分で防虫、抗菌効果がある。

モミ・・クリスマスツリーの木として知られている。強度が高く、摩耗やキズにも強い。黄色の上品な木目

サワラ・・すっきりとした木目と適度の軟らかさが特徴。湿気に強く、耐朽性に優れている。

オーク(ナラ)・・ウィスキーの樽に使われてきたもので、高い耐久性と耐水性があります。

ウォールナット・・マホガニー、チークに並ぶ世界3大銘木のひとつ。濃い色合いでシックな雰囲気を演出する。高級感があり、堅くて耐水性にも優れている。

 木は育った場所の近くで使うのが、木にとってよい環境だといわれます。木が長持ちするといます。ただ木はとても多くの種類があり、選択肢は数限りなくあります。どこにどんな材を選ぶかは、やはり特性を知り、適材適所で選ぶことなります

 例えば、床に使われる木は大きく2種類に分けられます。ひとつは温かさを得られる材。空気を多く含む針葉樹。とくにスギやサワラ。これらの材は、軟らかく肌触りがよくうえ、空気を多く含むので温かいのが特徴です。反面、軟らかいのでキズがつきやすい材でもあります。もう1種類はキズがつきにくい硬い材。クリやナラ、カエデは空気が少ないため、温かさはありませんが、キズつよい。椅子で過ごすリビングに向いている木です。その性質をいかして考えると、廊下やリビングは、スギやサワラ、キッチンや子供部屋はケヤキ、ナラ、カエデが向いているということになります

また、同じ木でも、製材の方法や、木のどの部分を使うかによってずいぶんと雰囲気が変わります。たとえば、木目が平行に並ぶ柾目と、木目が渦を巻いたように見える板目。木の中心部を使った心赤身と、皮に近い部分を製材した辺材白太などがあります。また、斑点のように見える「節」の数によっても、値段や仕上がりに違いが生まれます。さらに、天然オイルや蜜蝋ワックスなどを塗ることによっても印象はガラリと変わります。


無垢材でいい家を建てよう

無垢材とは、製材されたままの単一材質でできており、文字通り混じり気のない材料のことです。

例えば、天然の丸太をそのまま切り出して、床材の形に加工したものを無垢の床材といいます。肌触りがよく、部屋の湿度によって水分を吸収、放出し、室内の湿度を一定に保ってくれます。つまり天然の木を使った木材木が持つ調湿性や脱臭性、遠赤外線効果によって、夏涼しく冬暖かい、一年を通して快適な住まいが実現します。住む人にやさしく、家も長持ちする材料で

体にも心にも心地よさをもたらしてくれる無垢材ですが、自然素材ならではの特徴を生かし、長付き合って暮らしていくためには、無垢材が持つクセや性質を知っておく必要があります

 そもそもは、人間と同じで一本一本個性があり色や形、硬さや節の数だけでなく、製材したあとも、反ったり、曲がったり、ねじれたりと、「狂い」が出てくることがよくあります。無垢材は、接着剤で固められた集成材と違い、呼吸をしています。このため、温度や湿度などによって伸縮を繰り返します。夏の湿気を吸って膨張したり、冬の乾燥によって収縮もします。空気の乾燥によって縮んだり、反ったり、冬になるとフローリングに隙間ができたりするときがあります。ただ無垢材に多少の狂いが出るのは、木が生きている証拠。それは無垢材の個性あって、生きた木と一緒に暮らすという意識と余裕をって、自然素材の家を楽しむことが必要になります


おわりに

昨年の政府が発表した住宅着工統計調査によると、新築住宅着工戸数は全国288738(前年比1.9%増)新潟県は6840(前年比6.6%)。毎年、実に多くの方々が、マイホームの購入を決断されていることになります。また、持ち家率の県別ランキングをみると、上位は富山、福井など北陸の近県で占められています。新潟県は全国第6位。この上位に占める2県、富山、福井県は全国幸福度ランキングでも上位になっています。つまり、持ち家率の高さが幸福度の高さに比例しているといえるでしょう。これらの統計的なデータから、ライフスタイルや働き方、生き方が多様化している時代の中でも、住まいに関しては、自分のマイホームを持ちたい、作りたいという願望は、昔と変わらず根強い人気があることをわかります。どんなに時代が経っても人の営みの基盤である家は、私たちの暮らしや人生を支える幸せな場所であることに変わることはありません。

持ち家県別ランキング2019

順位

県名

持ち家率

1

秋田

77.3

2

富山

76.8

3

福井

74.9

3

山形

74.9

5

岐阜

74.3

6

新潟

74

全国平均

61.2

家を建てることは、人生においてとても素晴らしい経験となります。最初は、わかないことが多くて、とても不安になると思います。どうぞ、勉強会や見学会に足を運んでみてください。完成見学会で仕上がりを確認したりすることは、自然素材を使った家での暮らし具体的にイメージできる絶好の機会となりますそこで浮かんだ疑問や質問があったら遠慮なくお声かけください。私共懇切、丁寧にお手伝い致します。

30年後、50年後に、年齢とともに重ねた自然素材の経年美を見ながら、「この家を作って本当によかった」と家族と笑顔で語り合う、そんな日がくることを願っています。

<参考文献>

「失敗しない家づくりの法則 3000棟取材した住宅ライターが明かすホントのこと」(シャスタインターナショナル)2020年5月刊 木村大作著
「いい家は無垢の木と漆喰で建てる」(ダイヤモンド社)2009年4月刊 神崎隆洋著
マンガでわかる!ハウスメーカー選びのツボ」(廣済堂出版)2019年10月刊 市村崇著 市村博
・「感動と癒しの「木の家」に住みたい」(日本実業出版)2005年6月刊 中野博著
・「新「いい家」が欲しい。」(創英社)2015年12月刊 松井修著

漆喰と珪藻土

漆喰も珪藻土も上質な材料であります。

 

特に「漆喰塗り」は左官職人の代表的な仕事であり、腕の見せどころでした。

 

調合から始まり、本当に均等で平滑な壁を仕上げるには、相応の期間の修業を積んだ左官でないとできません。

 

その上、何人もの職能が高い職人が手掛ける仕事で、下塗りから上塗りと工程を重ねて仕上げていきますので、手間とコストはかかります。

 

こうしたことから、近年は壁紙を貼って施工している家がほとんどになりました。

 

この壁紙のことを日本ではビニールクロスと呼ばれています。

 

一般社団法人日本壁装協会の統計では、年間約7億㎡の壁紙が生産されています。その面積はシンガポールの国土面積に匹敵します。

 

生産されている壁紙の1%弱は輸出されていますが、ほぼ同量を日本の住宅に使用されています。

 

ビニールクロスにも利点はありますが、室内をビニールに囲まていると思うと、やはり抵抗感があります。

 

住んでから数十年家族と暮らすマイホームです。

 

新築やリフォームをお考え方には漆喰や珪藻土そして無垢材などを採用する選択肢もあってもいいと思っています。

 

 

 

 

構造見学会in東区

今週29日(日)に構造見学会を行います。

 

久しぶりなので少し楽しみです。

 

構造見学会の趣旨は仕上ると隠れてしまう天井裏、壁内、床下等の住宅の中でも重要な部位や配線、配管などを確認して頂くことであります。

 

耐震構造や雪国新潟にフィットした断熱仕様だけでなく、リビングに壁掛けエアコン1台で室内が暖かい理由もお話させてください!

 

何故、この様な仕様でつくることが住まい手にとっていいことなのか?イニシャルコスト、ランニングコスト、機械耐久コストを実際のモノを見ながらご説明します。

 

是非、千癒の家の構造見学会にお越しください。

 

ご予約待ってますね。

世界基準のパッシブハウス

世界の先進国と日本とでは省エネ家づくりのアプローチがまったく違います。

 

日本における省エネを謳っているハウスメーカーやハウスビルダーは、機械設備の充実によるエコ住宅提案を行っています。

 

自宅で電気を作り、その電気を自宅で使ってくださいという考え方。

 

太陽光ソーラーパネルなどで電気を作り、全館空調システム等の機械設備を賄うことが特徴です。

 

2020年義務化にならなかったZEHの定義がこれです。

 

家の中が機械だらけなので生涯維持費がかかります。

 

どうしても機械稼働時間の関係で耐久年数が過ぎると壊れてきます。

 

昨今の日本型エコ住宅はこの修繕費用が高額になる傾向です。

 

しかしヨーロッパなど先進国は設備に頼って光熱費を賄おうというのではなく、その前に構造躯体の性能をあげてエネルギー消費量ロスの小さな快適住空間を維持しようという考えです。

 

これが世界基準の「パッシブハウス」の考え方です。

 

最小の設備で快適住空間を維持できる「パッシブハウス」は、設備の老朽化による出費も少なく、CO2の排出を抑えることのできる地球環境にも優しい「健康エコ住宅」なのです。

 

私たちは、自然素材とこの考え方を取り入れた「本物の健康住宅」をご提供していきたいと思います。

すべらない話

面白い話をします!

ってゆーそっちの話ではありません。

今週は寒気が強まり雪が積もったところもありますし雪が積もるとさらに気になるポーチやアプローチの表面。

受験生がいるご家庭ではさらに気を遣うところではないでしょうか?

素材や仕上方によって全然違う滑り具合のお話です。

まずはポーチですが千癒の家でよく採用している仕上はタイル仕上げと洗い出し仕上です。

タイルと言っても色々種類はあり、陶器質、磁器質、せっ器質などがあります。

玄関やポーチなどは濡れる場所でタイル内の水分が凍結して割れる危険性も考慮して通常磁器質タイルを使用するのが一般的です。

磁器質タイルの中でも釉薬の塗り方やタイル表面の形状によって滑り方は様々あります。カタログから選ぶ場合は『ノンスリップ』のものを選びサンプルで確認すると確実です。

洗い出しはモルタルの中に砂利を混ぜ塗りつけた表面を洗って砂利を露出させる仕上げ方になります。

表面に凹凸があるので滑りにくくなります。特にタイルなどのノンスリップよりも大きい凹凸なのでサラッと雪が積もった際により力を発揮します。

アプローチや土間の駐車場はコンクリートで仕上げことが多いと思いますが雪国では刷毛引き仕上で仕上げると滑りにくくなります。

ザラザラしてる分掃除は多少しにくくなりますが事故には代えられません。

ザっと冬場安心な滑らない仕上げ方をご紹介しました。

家を建てる際には知っておくと安心かもしれません。

冬支度

だんだん寒くなり冬が近づいているんだなーと実感します。

着るものも冬用に衣替えするように家も衣替えしてみると日々の生活がより一層楽しくなると思います。

例えば無垢材の床はあったかいのですがモコモコのラグを敷いてみたり

寝具やクッションカバーを秋冬らしいアースカラーに統一してみるなどなど。

家の雰囲気を変えて寒い冬も気分から乗り切っていきませんか?