住まいを造ることは昔から変わらず現代に受け継がれ、
またその中でできた用語を使って多くのことわざが生まれています。
そんな話を後輩としていたのでいくつか挙げてみます。
■うだつが上がらない
うだつとは、隣家との間に張り出した小さな防火壁のことです。防火壁がいつのまにか装飾的な意味が強くなり、家の財力を表すものにたとえられるようになりました。
ここから、生活力がない、パッとしないことを「うだつが上がらない人」などと言うようになりました。
■適材適所
本来は大工が木材を使う時に生まれた言葉です。
粘りがある杉は柱に、防カビ性の高い桧は土台に、など材の特性を生かした場所に配置することからきています。
■羽目(はめ)をはずす
「羽目」とは壁などに張る板をいい、整然と並ぶ羽目板をはずして自由にバラバラにすることです。
■子はかすがい
かすがいとは、主に束と母屋(もや)、束と梁をつなぐ金具のことで、子どもが夫婦の縁をつなぎとめる役割になる意味。
日常普通に使っている言葉も実は建築用語だったりするので
知っているとちょっと小話になったりするかもしれません。